2021年版 ニューヨーク おすすめラーメン食べ歩き 【ミッドタウン界隈編】

FOOD

ここニューヨークでもラーメンはもはや寿司に匹敵する人気を得ている日本食と言っても過言ではないでしょう。人気のラーメン店に入ると、人種問わずラーメンが愛されている光景をよく目にします。

私も例に漏れずラーメンが大好きです。アメリカの食生活に疲れた時、なんとなく元気になりたい時、ラーメンが無性に食べたくなります。一人でも臆せずラーメン屋に入れるので、夫が出張の時に、一人で新しいラーメン屋を発掘するのを密かな楽しみとしています(笑)

アメリカで日本食を食べる時は、“日本で食べるのと同じレベルは期待しない”習性が付いてしまっているのですが、ここニューヨークでは日本レベルのラーメンが食べられるお店が沢山ある!2008年に一風堂初の海外店舗がニューヨークにオープンして以来、ここ5〜6年で加速度的にラーメン店がオープンしており、競争が促進され、レベルの高いラーメン店が増えるのは喜ばしいことです。

ただ、ご存知の通り、ニューヨークは物価が高く、ラーメン1杯がチップ込みで$20ドル超える、ビール付けると$30ドル!?なんてこともざらにあるのです。だからこそ、なるべく「はずれ」のラーメンは回避して、満足できる至極のラーメンを食べたいですよね?

そこで、日本人ブローがーであるわたくしSkyが、実際にニューヨークのエリアごとに旨いラーメン屋を食べ歩き、その感想とともに、またリピートしたいと思えるお店を紹介していきます。本記事では、まずラーメン激戦区のひとつであるミッドタウンのおすすめ5店を紹介します。現地在住者・訪問者問わず、ニューヨークでの美味しいラーメン屋探しの参考になれば幸いです。

※価格表示はすべて2021年にお店を訪問した際の値段(税抜)を記載しています。インフレーションによりラーメンの値上げも頻発しておりますので、実際の価格と異なる場合があります。

Tonchin New York (屯ちんニューヨーク)

1992年、菅野兄弟が池袋にて創業。東京豚骨ラーメンという鮮度にこだわった豚骨ラーメンを生み出したチェーンが、創業から25年を経て2017年にニューヨークに進出。菅野兄弟の息子さんが手がけるニューヨーク店も、東京店と同じく新鮮な食材を使った最高の出来立てラーメンを届けることを哲学とし、スープや麺、トッピングは全て自家製で当日仕込んでいるとのこと。

ミシュランのビブグルマンにも選ばれており、期待が高まります!

木曜日のお昼12:45pmに訪問。店内はほぼ満席でしたが、なんとかテーブルに着くことができました。内装はミニマルでおしゃれなデザインです。ボックス席は大きな仕切りで区切られているので個室感もあり、今のご時世安心感があります。サービスはとてもスムーズで、注文してすぐにラーメンが届きました。

■注文したラーメン:TONCHIN CLASSIC TOKYO TONKOTSU RAMEN $19.00 (2022年9月更新)

まずは王道からということで、東京豚骨ラーメンを。スープは豚骨スープ独特のくさみはまったくなく、魚介系も入っている?と思うほど、口の中に何層かのうまみが広がります。鮮度を大切にしているのが伝わる至高のスープです。少しだけ塩気が強いなと感じましたが、そこまで気にならないレベルかと。

麺は卵の味が感じられる黄色ちぢれ麺で、スープと相性バッチリです。トッピングの煮卵も最高に美味しい!

そして私が気に入ったのはチャーシューです。私は厚切りで存在感たっぷりの肉肉しいチャーシューがあまり好きではないので、Tonchinさんの薄くスライスされたチャーシューは脂っぽくなくさらっと食べられて、スープともよく絡みます。

お値段は若干高め(それでもニューヨークでは普通)の$1917になりますが、この値段払う価値のあるラーメンだと思います。スープ、麺、トッピング、サービス、雰囲気の全てがハイレベル。グルメなニューヨーカーたちにも人気があるのも納得です。魅力的なサイドメニューや日本のお酒も取り揃えているので、ラーメンだけでなく、夜に少しゆっくりしたディナーを。。という使い方も出来そうなお店だと思います。

ここに記載のミッドタウンおすすめラーメン店の中でも味・雰囲気ともに頭ひとつリードしているお店かと感じました。ぜひ一度は試していただきたいお店です。

TONCHIN New York (屯ちんニューヨーク)
住所 13 W 36th street, New York, NY 10018

エリア Midtown South
最寄り駅 地下鉄: E、B、D、F、M、N、Q、R、W「34St – Herald Sq」下車 徒歩約5分
電話番号 (646)692-9912
ホームページ https://www.tonchinnewyork.com/
その他 2022年8月、ウィリアムズバーグ(ブルックリン)にTonchin Brooklynがオープン。ホームページはこちら

Totto Ramen Midtown East (鳥人拉麺ミッドタウンイースト)

豚骨ベースのラーメンが多いニューヨークで、貴重な鶏白湯ラーメン屋さん。お店はなんとニューヨーク発祥。ミッドタウンの焼き鳥レストランYakitori Totto(焼鳥鳥人)で人気だった鶏ガラを煮込んだ白湯スープでラーメンを作ろうと2010年に誕生したのがTotto Ramen。マンハッタンでは、ヘルズキッチンとミッドタウンイーストに2店舗を展開し、ボストンや台北にも出店しています。

2021年5月のとある木曜日、1:00pm過ぎに入店しました。創業以降、行列ができるラーメン屋として、待ち時間も長かったようですが、客は私の他2組だけで、すんなり着席。(まだコロナの影響があったからでしょうか。)よってサービスもスムーズでした。店内は半地下でやや狭いですが、入ってすぐキッチンと向かい合わせにカウンター、いわゆるザ・ラーメン屋な雰囲気です。奥にテーブル席。

■注文したラーメン:Chikin Paitan $14.00

チャーシューはチキンか、ポークを選べます。私は鶏白湯スープにはチキンチャーシュー派なので、チキンを選びました。炙り焼きされたポークチャーシューも人気があるようです。

まずスープ。期待以上の濃厚な鶏白湯スープです。体調悪い時に飲んだら絶対元気になれそうな、チキンのエキスが全て濃縮されたような濃いスープ。人によってはもう少しスッキリした鶏白湯スープが好みかもしれませんが、私はこのポタージュとも形容できそうな濃厚スープをニューヨークで味わえるなんて、すごく幸せだなぁと感じます。

麺はちぢれのない白いストーレート麺、中間くらいの太さです。するっと飲み込め、スープの引き立て役に徹している感じです。

トッピングはチャーシュー、青ネギ、玉ねぎ、キクラゲ、のり。どれも鶏白湯スープを邪魔しすぎず、アクセントを付けるのに一役買っています。特に私はキクラゲが沢山乗っていたのが嬉しかったです。

全体として、最後まで鶏白湯スープを堪能できるように、バランスよくまとめられている印象です。

鶏白湯スープの希少性、味、雰囲気を総合して考えた時、私は大満足だったので$14という値段は結構お得なのではないかと思います。(味玉つけると$16ですが)。他にも、Miso PaitanやSpicy Paitanなどもあり、もちもんサイドメニューもあります。試してみる価値ありのお店だと思います。

TOTTO RAMEN Midtown East (鳥人拉麺ミッドタウンイースト)
住所 248 E 52nd St, New York, NY 10022

エリア Midtown East
最寄り駅 地下鉄: E、M「Lexington AV/53St」下車 徒歩約3分
電話番号 (212) 421-0052
ホームページ https://tottoramen.com/
その他 Hell’s Kitchen (464 W 51St St) にもお店あり。

Lucky Cat(ラッキーキャット)

招き猫がトレードマークのLucky Cat。このお店はラーメン店というより日本の居酒屋をコンセプトにしたお店ですが、たまたまラーメンを頼んだらすごく美味しかったので紹介します。

日本の居酒屋をコンセプトにしているだけあって、店内は昭和の日本の居酒屋のようで、スペースも十分あるのがありがたい。おつまみメニューも充実。平日夜は日系サラリーマンで賑わっているのではないかと思います。そして何より嬉しいのがハッピーアワーです。日曜日のお昼過ぎに訪れたのですが、毎日12:00pm-7:00pmはハッピーアワー時間帯で、生ビール$3! 小ジョッキですが、マンハッタンで生(ドラフト)ビールをこの値段ではなかなか飲めません。(2022年9月再訪時更新:ハッピーアワーは廃止になったようです。残念!)

■注文したラーメン:Lucky Cat Ramen $17.00 (2022年9月更新)

まず嬉しかったのはスープが熱々だったことです。時々ぬるいスープのラーメンにがっかりすることがあるのですが、スープの熱さにまず好印象です。豚骨スープに、味噌と唐辛子からとったスパイシーオイルが少し入っています。このスパイシーオイルの量が絶妙で、スープ全体が辛くなることはなく、後味に少しピリッとくるくらい。程よいアクセントになっています。

麺はホームページによると太麺・細麺選べるとのことですが、聞かれた記憶がない(笑)私は細麺があてがわれたようです。ストレート細麺は豚骨ラーメンには定番の組み合わせですね。すごくスープと合っていましたが、個人的にはもう少し固めだったらベストだったかな。

トッピングはチャーシュー、青ネギ、煮卵、キクラゲ、ほうれん草、めんま、のりが入っています。この純日本風な王道トッピングがかなり嬉しいです。チャーシューは炙った焼き目に香ばしさが残り、サイズも大き過ぎず私好みです。のりには招き猫のイラスト付き。

全体としてスープは個性もあるし、トッピングは私にとって文句なしのセレクション。コスパもミッドタウンとしては平均的。

少しお料理のサーブがゆっくりめな気がしましたが、他のおつまみメニューもお手頃な値段だったので、焼鳥も頼み、ビール片手にご日本居酒屋の雰囲気を堪能できました。使い勝手が良さそうなので、リピート確実です。

Lucky Cat (ラッキーキャット)
住所 232 E 53rd St, New York, NY 10022

エリア Midtown East
最寄り駅 地下鉄: E、M「Lexington AV/53St」下車 徒歩約1分
電話番号 (212) 838-5333
ホームページ https://www.luckycatnyc.com/

TEPPEN Ramen(てっぺんラーメン)

ホームページによると、お店をプロデュースしたYushiさんは、東京のラーメン店で10年ほど修行したのち、請われて世界各国の飲食店で、その地域に合ったラーメンレシピの開発や食材の調達方法の確立を手伝ってきた経歴の持ち主のようです。ラーメンバックパッカーと自らを称するYushiさんが各国のキッチンでの沢山の成功経験を経て、初めて海外でプロデュースしたお店がこのニューヨークのTEPPEN Ramen。

日曜日のランチで来店。客は私たちの他に2組程度。サービスも無駄なくスムーズで、ラーメンが出てくるのも早かったです。
店内は半地下でこじんまりとしていますが、テーブル席多めで、清潔感のある内装です。

■注文したラーメン:TEPPEN SHIO (てっぺん塩)$14.90(2022年9月更新)

メニュー左上、一番目立つに載っていて、「おすすめ」マーク付。これは試さない訳には行きません。塩ラーメンを選ぶのは久しぶりだなぁと思いつつ、塩だからこそ、シンプルにスープの味に集中することができそうです。

スープは豚骨と鶏のミックスで、豚骨一本のラーメンと比べるとさっぱりとしていますが、塩気が強すぎず、スープの複雑な味わいを堪能できる絶妙の塩加減です。

麺は博多ラーメン風のストレート細麺。硬めが好きな私にはいい感じの茹で具合です。

トッピングは、チャーシュー、味玉、ごま、キクラゲ、青ネギ、黒胡椒。チャーシューは肉特有の臭みもなく、香ばしさもあり、美味しく頂きました。味卵もちょうどいい茹で加減で、それぞれのトッピングがどれ一つ手抜きなく、素敵なハーモニーを奏でていました。

総じて満足できるラーメンです。他にも醤油、味噌、スパイシーと基本のラーメンが揃っており、おつまみからご飯ものまで、居酒屋的な使い方も可能。何より嬉しいのがハッピーアワー!店内の案内によると月曜〜金曜の3:00pm-7:00pmがハッピーアワーでグラスビール$2.90とのこと。良心的すぎる!仕事帰りに嬉しいハッピーアワーのおつまみセットもあり。お値段は近所のLucky Catさんを意識して、かなり努力されているのかなと感じます。ハッピーアワーなら、ラーメンとビール1 杯にチップ付けて$20ドルで楽しめます。

次は1日20食限定のTAN-TAN MEN(坦々麺)に挑戦してみたいと思っています。

TEPPEN Ramen (てっぺんラーメン)
住所 159 E 55th street, New York, NY, 10022

エリア Midtown East
最寄り駅 地下鉄: E、M「Lexington AV/53 」下車 徒歩約3分
地下鉄: 4、6「51st」下車 徒歩約 下車 徒歩約3分
電話番号 (212)355-2974
ホームページ https://www.teppenramen.com/

NISHIDA SHO-TEN (西田商店)

博多ラーメンのお店です。まだニューヨーク市民ではなかったころ、州外からニューヨークのクリスマスイルミネーションを見にきた時に見つけました。イルミネーションを楽しんだ後、冷えた体を温めてくれた思い出のラーメンです。

以前は朝の4:00amまで営業しており、夜遅くにラーメンが食べたい時に重宝するお店だったようですが、現在はコロナの影響か営業時間が以前より短くなっています。(Google Map店舗情報によると2021年8月現在10:00pmまで営業)

2021年4月に再来訪。お店は結構狭いです。カウンター10席くらいと、テーブル席4-5つといったところでしょうか。店内は昭和の古き良き飲み屋街をイメージしたような内装で、Lucky Catさんとコンセプトは近いかなと思います。前回も今回も20-30分待ちました。

■注文したラーメン:Black Kakuni Ramen (黒角煮ラーメン)$16.00(2022年9月更新)

スープは豚骨と鶏のミックス。黒というだけあり、マー油がしっかりかかっています。マー油好きの私としては大変嬉しい。スープの印象は一言で言うと、パンチは少ないもののバランスは良く、うまみもしっかり口に残ります。マー油の焦がしにんにくの風味が、味のアクセントとなって全体的に力強さをもたらしています。個人的に豚骨スープとにんにくって最高の組み合わせだと思います。

麺は博多ラーメンということでストレート細麺。サクサク箸が進みます。文句なし。

トッピングはマー油、豚角煮、煮卵、青ネギ、玉ねぎ、パクチョイです。角煮はしっかり丁寧に煮込まれており柔らかい。角煮は2片入っていて、個人的には1片でも十分ですが、ガッツリ行きたい派には嬉しいですね。あと、パクチョイは坦々麺では良く見かけますが、普通のラーメンでは珍しいトッピングで、ラーメンとすごく合っていました。

総じて安定感のあるラーメンです。ローカルの人たちも含めて、万人が美味しいと感じるラーメンかなと思います。そして何より嬉しいのが、コストパフォーマンスですね。コロナ禍やインフレの影響なのか、以前よりは値上がりしていますが、角煮や煮卵付で、ミッドタウンでこの値段で頑張って下さっているのがありがたいです!他にも、白、赤(スパイシー)、味噌、鶏ベースラーメンも取り揃えていて、もちろん居酒屋おつまみメニューもあり。

マー油ラーメンが食べたくなったら再訪したいです。

NISHIDA SHO-TEN (西田商店)
住所 302 E 49th St, New York, NY 10017

エリア Midtown East
最寄り駅 地下鉄: 4、6「51St」下車 徒歩約 下車 徒歩約3分
電話番号 (212) 308-0791
ホームページ https://nishidasho-ten.com/

以上が2021年度版ミッドタウン地区のおすすめラーメン店5店の紹介です。読者の皆さんのラーメン店選びの参考になれば幸いです。今後もニューヨーク旨いラーメン屋さんの探しの旅は続きます。

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